国籍を飛び越えた印象のアルミ製の縁高丸トレー
「タンカー２／TANKER2」は、
イタリアのバールで使われているお盆を参考に、
「東屋」が、東京都荒川区に工場を構える「坂見工芸」と共につくったもの。
日々のヘビーユースもどーんとこいな道具です。

坂見工芸の得意とする「へら絞り」という技術で、
アルミの一枚板をギュギュッと美しく立ち上げた縁は、
コップになみなみのビールがこぼれても安心な高さ。
急ぎ足のウェイターが、さっとテーブルに近づいては
カトラリーや小皿、グラスをささっとまとめて去っていく様子が目に浮かびます。

普段の生活なら、トレーとしても。
美味しいパンにチーズ、小壺に入ったジャムやマグカップをのせて
ベッドの上で朝食……なんていうのも優雅です。
食後の紅茶とお茶菓子をのせて運び、
小さな折りたたみ式の椅子の上にぽんっと預けるだけで、
そのままコーヒーテーブルにも。
あ、なんだか中東の街角で、
あったかいミントティーをのせたお盆を、
こんな風にテーブルがわりにしていたような。
異国情緒の理由はイタリアだけに留まらないようです。

大きくて、頑丈だけど、素材は軽いアルミ製で扱いやすいのです。
初めは鈍く落ち着いた輝きを放つアルミも、
水滴や手の脂などで変色したり、コップや器による擦り跡などがついていき、
穏やかではありますが経年変化も楽しめます。

プランターをいくつかまとめて置いておいたり、
道具や小物を無造作にまとめたり。
出しておいて、見せておきたい、インテリア感覚のお盆なのです。
汚れたらざっと洗える気軽さもポイント。

ガシガシ使って、ときに甘えられる。
住空間のどこにいても、なんだかうれしい、そんな存在になってくれそうです。