2014年から岩手県紫波郡矢巾町（しわぐんやはばちょう）を拠点に活動している
「horimoku／ホリモク」の「片口ボウル　ひよこ」は、
丸っこいかたちにくちばしのような注ぎ口。
「小」、「中」、「大」の全サイズを並べれば、
さながらひよこの兄弟が行進しているようです。

岩手の漆器の木地もつくる木地師（きじし）である代表の堀秀慈郎さんが
一点一点ろくろで薄く挽いたボウル。
それに熱を加え、やわらかくしてから型にはめる、「曲げもの」の技術を使って片口に仕上げます。
くるりと丸く厚みを持たせた縁には、
曲げるために極限まで薄くした本体の強度を高めるとともに、
注いだときの液ぎれをよくするという役目も。

このかわいらしい見た目には、
「挽きもの」と「曲げもの」の技の組み合わせという熟練の技術、
そして、使い手への思いやりが詰まっているのです。

「小」は、チョコレートを数片や、ナッツなどのおつまみを入れるのにぴったり。
しょうゆやソースといった調味料を入れ、ワンプレートに添えても。
割った生卵や副菜を盛りつける小鉢にぴったりな「中」は、日本酒を注げば片口の酒器に。
汁物やご飯をよそってもいい「大」。
薬味たっぷりの納豆を思いきりかき混ぜてもこぼれないゆったりさです。

赤みがかった木目が特徴の山桜の表情をそのまま活かすガラス塗装仕上げは、
耐水性を高め、汚れにくくしてくれます。

軽くて割れないので、アウトドアでも活躍しそう。
入れ子式に重ねることができるので、収納場所もとりません。

木製のひよこたちがせっせと働く食卓の風景。
眺めてはほっこり和む、お気に入りの時間が増えました。