長い夜を越えて
「冬至(とうじ)」の日は、一年で昼間が最も短く、
夜が最も長い一日です。
あっという間に日が沈み、
凍り付くような冷たい風が拭きすさぶ長い夜。
師走の字のごとく、寒さに身を縮こまらせながらも
年末の大詰めに奔走する頃。
慌ただしさに少し疲れを感じることもありますが、
そこで、冬至の日には小豆粥やかぼちゃを食べ、
ゆず湯に入るという習わしがあります。
かぼちゃは栄養価が高いのです。
また、にんじん、だいこん、れんこんなど、
「ん」のつくものを食べると、
風邪をひきにくくなるともいわれています。
きっと、体を温める効果のある根菜類が多いからでしょうか。
小豆粥の赤い色は、邪気を祓う色とされていました。
柚子湯の柚子には、冷え性や神経痛、腰痛などを和らげてくれる血行促進効果があるそうです。
風邪を引かぬよう、体を温めるものを摂る昔ながらの智恵です。
そして、その一番長い夜を越えれば、
これからは、日に日に昼の時間、太陽が出ている時間が長くなっていきます。
季節がゆっくりと春に向かって進みはじめるのです。
そうして訪れる新しい年。
良き年になるよう、準備を整え、迎えましょう。
12月(大雪、冬至の頃)が旬の食べもの
キャベツ、水菜、小松菜、白菜、くわい、セリ、みかん、だいだい、レモン など | |
あんこう、金目鯛、たら、ふぐ、かき、ぶり、ホウボウ、イイダコ、ヤリイカ、ズワイガニ ほか |