やわらかい白磁のとろりとした表情が親しみやすい五角形のオブジェ、と見せかけて
すり鉢と、乳鉢と、ミルの中間……とでもいいましょうか。
実用性もばっちり。
食卓の景色を香ばしくする「ミル」が「ambai／アンバイ」から届きました。

五角形の蓋は持ち上げると凸型になっています。
平らになった天辺には細かな溝が施されています。
底面に同じく溝が施された本体の中にスパイスや岩塩やナッツやらを入れて
蓋をかぶせてゴリゴリ、きゅっきゅっとすり潰すだけ。
指にフィットする五角形のフォルムだから、回しやすく力もかけやすいのです。
さらに、勢いよくすり潰しても蓋が受けとめてくれるから、
すり鉢や乳鉢のようにスパイスがこぼれる心配もありません。
体重をかけてすり潰せるので黒こしょう、クローブなど、かためのスパイスにも使えます。

ホールの黒こしょうはほどよい粗挽きになりました。

お好きなスパイスや食材を組み合わせて、好みのミックススパイスをつくるのも楽しい使い方。
例えば、花椒（ホアジャオ）と唐辛子を一緒にすり潰して自家製マーラー風のスパイスに。
クミン、カルダモン、シナモンでオリジナルブレンドのチャイ。
岩塩、ピンクペッパーやドライハーブでつくった洋風スパイスを肉料理にまぶして焼いたり。
自分好みのブレンドでカレーやチャイ、料理を手軽に楽しみたかった人は「これこれ！」と思うはず。

粗めにしてスパイスの刺激を味わったり
細かめにしてさりげない香りを楽しんだりと、挽き具合も自由自在。
アーモンドやクルミなどナッツ類も簡単につぶせるから、
ちょっとサラダや焼き菓子のアクセントが欲しいときにも重宝します。
かぼすや小ぶりなレモンなど、本体に収まるサイズの柑橘だったら、
果汁を絞る用途にも使えてしまいます。

使い終わったら、まるっと洗えるので清潔でらくちん。
溝になった部分はたわしの先端でかき出せば汚れもしっかり落ちます。
「たわし　よりどころ　ブラウン （亀の子束子）」か「シュロ棒たわし （松野屋）」がぴったりサイズです。
蓋を斜めにしておいておけるので、乾かしたりするときも
食材に触れる部分が下につかず、清潔感があります。
毎日の道具だから、こんなちょっとした心遣いがうれしいもの。
コンパクトで、片づけるときも場所を取らないどころかむしろキッチンに飾っておきたいその姿。

すりたて、挽きたての香りは何よりも食欲を刺激します。
スパイスを潰すのを子どもに手伝ってもらったり、おもてなしのテーブルでナッツを粗挽きしたりと、
食事を楽しく演出する役割も。
専用のミルがなくて今まで二の足を踏んでいた人も
スパイスはホールで買うのが定番になりそうです。