使いやすく、かたちの美しいキッチンツールやカトラリーがcotogotoでも人気の
日本を代表する工業デザイナー、柳宗理。
彼が1975年に取り組んだという「和食器シリーズ」が届きました。

岐阜県を拠点に陶磁器の製造を行う「深山（みやま）」が復刻した
同シリーズの「皿」は、毎日使いたい、定番のかたち。

「古白磁（こはくじ）　染付紋・渦」には、
白磁に鳴門の渦潮をイメージしたという渦巻き模様が中央に入ります。
「柳宗理」といえば、ステンレスのキッチンツールなど、
無地の印象が強いだけに新鮮。
実は、柳デザインの中でも模様に取り組んだのはこのシリーズがはじめて。
シリーズの誕生当時は、日本では模様入りの食器が主流だったそうで、
和食に合わせる器には模様が必要、との判断があったのだとか。
和紙に銅板で印刷した絵柄を職人が一つ一つ器に写し取る
「銅版転写」の技法で絵つけされていて、
にじみやかすれといった手仕事ならではの味わいがあります。
箸を進めると見えてくる模様は、やはり和の演出にぴったりです。

今回復刻にあたり、無地の「古白磁」も加わりました。
現代の多種多様な食生活に馴染むよう、
白磁の白のみを活かしたシンプルな仕上がりです。
清々しい印象で、ロールキャベツやケーキなどの洋食にも似合います。

また、「古白磁」という白磁の色にもこだわりが。
1975年の誕生当時、長崎県の波佐見・有田地区の素材を使って焼き上げられていた、
少し青みがかった色合いを再現しています。
磁器が食卓に上がりはじめた江戸時代には同地の器が出回っており、
それを「和食器的な白磁」と考え、
その色味を再現したことがその名前の由来です。

サイズは「５寸皿」と「3.5寸豆皿」の２種類です。
「５寸皿」は少し深さがあって持ちやすいかたち。
多少の汁気のある煮物など、副菜用にも十分です。
取り皿にも、食後の果物やケーキ皿にもどうぞ。

「3.5寸豆皿」は、深さはなく、ほぼ平らなつくり。
漬物や醤油皿として、ほどよい大きさです。
お饅頭などの小ぶりな和菓子やクッキーをのせておやつの時間に。
おつまみやナッツ、チョコレートをのせて
晩酌のお供にもよさそうです。

和食器らしさを追及した白磁の肌と模様、
使い勝手のいいよく考えられたかたちもあいまって、
長く食卓の定番となってくれそうな存在です。