石川県の輪島で昭和初期から続く木地屋の三代目が、
今の暮らしに溶けこむ漆をトータルでプロデュースする「輪島キリモト」。
そして「JICON」や「FUTAGAMI」など、素材の持ち味を活かしたデザインに定評のある
プロダクトデザイナー・大治将典氏が手を組みつくり出したのは、
背筋がすっと伸びるようなお弁当箱です。

木地屋であるという原点に立ちかえり、
輪島の地元材あすなろの魅力を最大限に活かしたBENTO-BAKO。
細やかで美しい木目に見とれながら蓋を開ければ、
あすなろの清々しい香りが鼻腔を通り抜けます。
軽やかな白木の箱を手に取ると、角に施された面取りや、
それぞれのパーツをしっかりつなげる木製の「つなぎ」に気がつきます。
そして寸分違えることなくすっきりと収まる蓋。
シンプルでありながら、細部へ施された配慮とその技術に、
ほっとため息がもれるようです。

白木が料理を引き立てるので、お弁当箱としてだけでなく、
お重のように食卓で使うのもとても素敵。
料亭のように、ちょっと特別なご飯を楽しみたい時に。
時には蓋を返して、お寿司やちょっとしたオードブルを盛り付ければ、
使い勝手は二倍に広がります。

また、毎日の使い勝手を考えて、無垢ではなく、「ガラス塗料」で仕上げています。
ガラス塗装とは、近年その性能の高さから注目されている、
常温で液体状のガラス質を主成分とした塗料を用いた仕上げのこと。
木地に深く浸透し、汚れなどがつきにくく劣化を防いでくれるのです。
また、木の呼吸を妨げないので白木の風合いが残るのも特徴です。
人体にも安全ですので安心してお使いになれます。
さらに、洗うときには中性洗剤やスポンジで他の食器と同じように扱っても大丈夫。

毎日のお昼を楽しみにさせるお弁当箱。
いつものご飯をちょっと特別にする器。
香りと、その凛としたたたずまいと共に、お楽しみください。