管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ 2015 秋分
2015年9月公開
昼と夜の長さがほぼ同じになる「秋分」。これから少しずつ夜が長くなり、秋が深まっていきます。
もう半袖では肌寒く、引っ張り出した上着を羽織って買い物に出かければ、秋の味覚が勢揃い。
美味しい秋を迎えましょう。
秋分の献立
鮭と里芋、
長ネギのグラタン
調理時間:25分 450Kcal(1人分)
脂の乗った鮭とほくほくの里芋。秋の訪れを告げる代表的な食材です。
肌寒くなると恋しくなるクリームグラタンをヘルシーに仕上げます。
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材料(2人分)
生鮭…2切
長ネギ…1本
里芋…中6個
オリーブオイル…小さじ1
牛乳…カップ1と1/2(300ml)
コーンスターチ…大さじ1
(※片栗粉しかない場合、
片栗粉…大さじ1弱)
味噌…大さじ1
塩…小さじ1/3
ピザ用チーズ…大さじ4
黒コショウ…適宜
ディル…適宜
つくりかた
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1.
里芋は軽く洗って泥を落とします。
【ポイント】
里芋の皮は2層になっており、外側の皮だけをむけば、ぬるぬるしにくく、手がかゆくなる成分も出てきません。水を張ったボウルの中で、丸めたアルミホイルで表面をこすると外側の皮だけをむくことができます。 -
2.
このくらいまで皮がむけたらOK。小さな芽は取る必要はありません。1cm幅に切ります。
3.
鮭は一口大に、長ネギは3cm幅に切ります。
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4.
フッ素樹脂加工のフライパンを中火にかけて、オリーブオイルを熱し、長ネギ、里芋を並べ両面に焼き色がつくまで焼きます。さらに鮭を加えて、こちらも表面に焼き色がつくまで焼いてください。
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5.
ボウルに牛乳、コーンスターチ、味噌、塩を入れてよく混ぜ、4に加えます。
【ポイント】
小麦粉をバターで炒めてとろみをつけるのが一般的ですが、今回はヘルシーなグラタンにするため、牛乳にコーンスターチでとろみをつけます。さらに片栗粉には長時間加熱するととろみが弱まりシャバシャバになってしまうという特徴があるので、今回のように煮込んでさらに焼く、というような調理には向きません。とろみが長持ちするコーンスターチがおすすめです。 -
6.
煮立ってとろみがつくまで木ベラで混ぜたら、蓋をして弱火にし、5分ほど煮てください。時々、蓋を取り、焦げ付かないように木べらで混ぜます。
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7.
耐熱容器に6を入れてチーズを散らし、黒コショウをふります。オーブントースターか魚焼きグリルで、表面に焼き色がつくまで焼き、仕上げにディルを散らしたら、できあがり。
栄養のまめ知識
*スーパーなどでよく見かける「白鮭」、紅色がきれいな「紅鮭」、脂の乗った「アトランティックサーモン」など、ひと言で鮭と言っても、種類はさまざま。アトランティックサーモンと白鮭・紅鮭を比較すると、1切れで100kcalほどエネルギーが違います。摂取エネルギーを抑えたい、と思っている方には白鮭・紅鮭がおすすめです(今回は白鮭を使っています)。
*鮭は良質なタンパク質を含みますが、特筆すべきはビタミンDが豊富に含まれていること。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けてくれる栄養素なので、カルシウムが含まれる食材と一緒に摂るのがおすすめです(今回のメニューでは、鮭+牛乳の組み合わせでカルシウムを効率よく摂ることができます)。
*里芋は芋類の中でも最も低エネルギー(さつまいもの約1/2!)なので、ダイエット中の方には強い味方になります。
料理に使った器や道具
美才治 真澄(びさいじ ますみ)
管理栄養士 / フードコーディネーター
香川栄養専門学校(女子栄養大学短期大学部)卒業後、管理栄養士・荒牧麻子氏に師事。のちブラジル・バイーアへ料理留学。帰国後ヴィーガンカフェ “Cafe Eight”のフードディレクターとしてケータリング・商品開発の企画運営に携わる。 現在はフリーランスとして、企業、メディアに向けたメニュー提案及び調理&スタイリング、栄養相談、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動中。女子栄養大学生涯学習講師。
著書に「満たされスープ」(世界文化社)、「かわいい!カラフルお弁当」(女子栄養大学出版部)。監修を手がけたものに「ギャル曽根流 大食いHAPPYダイエット」「世田谷農家に教えてもらう本当においしい野菜の食べ方」(ともにマガジンハウス)ほか。「ELLE a table」「VOGUE」「anan」「Hanako」「Tarzan」など各誌でも活躍中。ちなみに「トルコトラベルブック」(東京地図出版)は、cotogoto店長・涌井との共著本。
HP:http://bisaijimasumi.com/