工房訪問 くるみガラスの工房を訪ねて・職人さんのこと
長野新幹線上田駅から車で30分ほどのところにある、「ガラス工房 橙(だいだい)」を訪れたのは7月の始め、
もくもくとわき立つ雲が、本格的な夏の始まりを予感させるような日でした。
歩道の脇に心地よいせせらぎの聞こえる石畳の水路があり、柳の木がそよいで涼しい日陰を提供してくれます。
ちりん・ちりん……と、どこからか涼しげな音。
橙色のグラデーションの暖簾に、「ガラス工房 橙」と看板のかかるお店は、
かつての宿場町の風情が色濃く残る「海野宿(うんのじゅく)」の一角にあります。
表通りに面した空間は作品を売るお店になっており、その奥が工房となっています。
この地の特産品である、くるみの殻の灰を使っているという、淡い緑色の「くるみガラス」。
上品な色味と素朴でぬくもりある「ガラス工房 橙」の作品に魅せられて、
それがつくられるまでの行程を見せてもらいに来たのです。
ガラス工房 橙(だいだい)
寺西将樹さん・真紀子さんご夫妻
東御市の隣、丸子町で育った寺西将樹さんと、九州生まれの真紀子さん。おふたりとも、美術大学で学んだものの、ガラスとは違った素材を専門にしていたそうです。
「ガラス専門の科がなかったから」と、テキスタイルを選んだ将樹さん。「一番手仕事性が高いと思った」というのがその理由。ちなみに真紀子さんは陶芸を学んでいたそうです。
おふたりはその後、ともにガラスに惹かれ、卒業後に就職したガラスメーカーにて出会います。そして独立にあたって、将樹さんの生まれ育った場所に近い、ここ海野宿を選んだのでした。
今では二人のお子様とともに豊かな自然に囲まれ、暮らしに寄り添うガラス作品を生み出しています。
お店とカフェのこと
もともとは民家だった建物を片付けから改装まで、仲間の手を借りながら生まれ変わらせたという店舗には、
随所にガラスを生活に生かすアイデアが溢れています。
また、店舗2階にあるカフェでは、ハンドドリップのおいしいコーヒーや、
真紀子さんお手製のスイーツをガラスの器の使い心地を確かめながら味わうことができます。
カフェ メニュー
あじわいブレンドコーヒー 400円
アイスカフェオレ 550円
梅酢ソーダ 550円
自家製本日のケーキ 400円 他
(メニュー・価格は
2014年7月末現在のものです)
ガラス工房 橙
〒189-0518 長野県東御市本海野1071-3
TEL/FAX 0268-64-9847
営業時間 10:00〜17:00
休日 ほぼなし
(9月、12月、1月、2月は不定休のため、お電話にてご確認ください。
車でお越しの方は、海野宿市営駐車場をご利用ください。