つくり手を訪ねる旅―熊本編― | 商品担当のあれこれ日記 | cotogoto コトゴト
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2024年11月公開

title:つくり手を訪ねる旅―熊本編―

  1. まだ暖かさが残る10月に、熊本のつくり手に会いに行ってきました!
    今回は訪問や買いつけの様子をご紹介します。

    まずはcotogotoでもとても人気の竹細工職人、城戸繁延さんの元へ。
    工房にははじめてお邪魔します。

    ▲城戸さん。工房には参考のため、色々なかたちの竹かごがありました。

    今回は製作過程を見させていただきました。
    竹細工をつくる現場はなかなか見る機会が少なく、
    そんな手間がかかっているのかと驚くことばかり。

    まずは材料となる竹ひごづくり。

    ▲薄く剥いで、竹ひごをつくります。話しながらもあっという間にできていきます。

    薄く剥ぐだけでなく、一本一本表面を磨いたり、
    手への当たりがやわらかくなるよう面取りをしたり……
    ようやく材料ができ上がります。
    竹かごづくりの7割の時間は、
    竹ひごをつくっているというほど、時間がかかるものです。
    均一で丁寧につくられた竹ひごだからこそ、
    堅牢で丈夫なかごができるのだと実感。

    ▲城戸さんに編み方を教えてもらっているところ。

    その後は編み方も教えてもらいました。
    が、まったくちんぷんかんぷんで……。
    商品としての竹かごはたくさん見てきましたが、まだまだ勉強不足ですね。

    竹ひごづくりから、1個のかごができるのは、
    気の遠くなる作業だなと感じましたが、
    昔から竹細工に興味があった城戸さんは、
    好きだからこそ1日に何時間もつくり続けられるそう。

    大変貴重な時間を過ごせました。

    その後は、窯元巡り!

    熊本には小代焼(しょうだいやき)という焼き物があります。
    そのなかでも「ふもと窯」とそこを卒業した方の窯元へ。

    まずは「まゆみ窯」。
    定期的に実店舗に納品いただいている、眞弓亮司(りょうじ)さんの窯元です。

    ▲つくり手の眞弓亮司さん。ろくろでの成形が得意で、
    安定した仕事には毎回惚れ惚れします。

    今回は実店舗イベントの「小さな蓋つぼ展」の仕入れに。

    蓋つぼは蓋と本体を重ねて焼くため、
    一般的には縁に釉薬がかかっていないものが多いですが、
    こちらの蓋つぼは縁まで釉薬がかかっています。
    そうすることで、本体だけでも小鉢のように食卓でも使えます。

    ちょっと残ったおかずを蓋つぼに入れて冷蔵庫に。
    次の日はそのまま食卓へと、使い手を考えた眞弓さんらしい蓋物です。
    今回の「小さな蓋つぼ展」でも縁まで釉薬がかかってるものはなく、
    個人的に推しです。

    続いて、小代焼「ふもと窯」へ。
    小代焼は、熊本県の小岱山麓で約400年前から焼き続けられている
    九州を代表する陶器です。

    伝統工芸士で熊本国際民藝館の館長も務める、
    名工・井上泰秋(たいしゅう)さんが築窯されました。
    多くつくり手も輩出している窯元で、「まゆみ窯」の眞弓さんも、
    この後訪れた「まもる窯」の徳永さんも、ふもと窯で修行されました。

    ▲6袋(器を入れる部屋)もある大きな登り窯では、年3、4回火が入ります。
    今でも眞弓さんは、窯入れのときに手伝いに来られているそうです。

    今回は泰秋さんの息子の尚之(なおゆき)さん、
    そして最近、修行先から戻ってきた孫の亮我(りょうが)さんの器も
    少し買いつけさせていただきました。

    スリップウェアを中心とした器が揃いました。
    オーブンにも使えるので、これからの季節にぴったりですね。

    そして最後に、ふもと窯で20年修行したのち独立をした、
    「まもる窯」の徳永護さんを訪れました。
    「面取」、「しのぎ」、「幕掛け」、「象嵌」、「掛け分け」など、
    さまざまな技法を用いて器づくりをされています。

    ▲つくっている風景を見たいと伝えると、快く引き受けてくれた徳永さん。

    ▲器のことも丁寧に教えてくださいました。

    「余計な装飾はしないで、他の産地の技法を参考にしながらも、
    ふもと窯の技法を大事に守りたい」という想いで作陶されているそう。

    お話を伺うと大変真面目な方ですが、
    徳永さんの工房は、遊び心に溢れていました。
    上の写真の、ちらっと写っているしんちゃんも気になります……笑。

    訪れたときはもうすぐハロウィンということもあり、
    来た人に楽しんでほしいという飾りつけが。

    季節だからといって、薪ストーブでつくってくれていた
    美味しい焼き芋をいただきながら、買いつけさせていただきました。

    つくり手のみなさんは大変穏やかで、温かい方ばかりで、
    あっという間の熊本出張でした。
    熊本には他にもたくさんの窯元があります。
    一般購入ができるところもあるので、ぜひみなさんも行ってみてください。

    そして今回買いつけてきた器に加え、
    ふもと窯出身のかじや窯の器も届きましたので、一挙に実店舗に並んでいます!
    この機会にcotogoto実店舗にもお越しください。

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熊本から民藝の器が届きました!

城戸繁延

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