1日をごきげんにはじめる!仕込み上手な朝ごはん
2023年11月公開
自家製ツナのチーズとろけるサンドで温まる
高山かづえさんに教わる
「ツナメルトサンドイッチ」
高山かづえさんに教わる
「ツナメルトサンドイッチ」
冷え込んだ朝にも、ごろり、しっとり、とろーりとさまざまな食感を楽しめる
ごちそうホットサンドをほおばったら、
体も温まって、うれしい気持ちで元気に朝を迎えられますよね。
シンプルながら素材の持ち味を活かした奥深い味わいのレシピを発信されている
料理研究家の高山かづえさんに、一口大で食べ応えのある自家製ツナと
とろけるチーズが相性抜群の「ツナメルトサンドイッチ」と、
野菜と煮干しのうまみがたっぷりの「豆のミネストローネ」のつくり方を教わりました。
教えていただいたのは……
料理研究家
高山かづえさん
生活情報誌の試作スタッフや料理家・川津幸子さんのアシスタントを経て、独立。書籍や雑誌、広告、WEBなどさまざまな媒体にレシピを提供しています。
定番の家庭料理から、ワインソムリエの知識を活かしたお酒が進むおつまみまで、簡単で見た目はシンプルでも一口食べるとクセになる、素材の持ち味を活かした奥深い味わいの料理を得意としています。
著書に「レンジでかんたん、体ととのう スープの冷凍ストック&アレンジ」(マイナビ出版)、「あるもので『もう1品』作れるようになる 一生ものの副菜」(KADOKAWA)、「純喫茶レシピ おうちでできるあのメニュー」(誠文堂新光社)など。
活動情報は、Instagramから。
ツナメルトサンドイッチ
ツナメルトサンドイッチは、アメリカで定番のツナとチーズのホットサンド。
市販のツナでもつくれますが、今回は前日にツナから手づくりします。
自家製のツナは、ゴロゴロと食べ応えがあって、しっとりした味わい。
そこにとろけたチーズが絡んで病みつきになること間違いなしです。
こんがりとした焼き目も食欲をそそります。
ツナを手づくりすれば、オイルや調味料、ハーブがしっとりと馴染んで、風味も抜群。
マグロの刺身さえあれば、簡単につくることができますよ。
仕込み上手のポイント
前日までにツナをつくっておけば、朝は挟んで焼くだけでごちそうホットサンドに。
材料
- 【ツナの材料:つくりやすい分量】
- マグロの刺身(赤身、柵)…200g
※キハダマグロが白めの色に仕上がるのでおすすめ。メバチマグロなどでも。 - (A)
- 砂糖…小さじ1
- 塩…小さじ1
- 粗挽き黒こしょう…少々
- (B)
- にんにく薄切り…3枚(1/2かけ分、3g)
- ドライオレガノ(お好みのハーブや、無くても)…少々
- 赤唐辛子…1本
- オリーブ油…大さじ3
- 【サンドイッチの材料:1人分】
- 上記ツナ…1/3量
- 食パン(8枚切り)…2枚
- たまねぎ…1/4個(25g)
- スライスチーズ(チェダー)…1枚
- マヨネーズ…大さじ1
- フレンチマスタード(辛子や無しでも)…小さじ1
- バター…10g
つくり方
マグロに(A)を刷り込み、冷蔵庫で20分置きます。
調味料に漬けることで、余計な水分と臭みを取り除きます。1をさっと洗ってペーパーで水気を拭き、加熱できる保存袋に入れます。
2に半分に折って種を取った赤唐辛子と残りの(B)を入れて、空気を抜くようにして袋の口を閉じます。
鍋に布巾を敷いて皿を入れ、水を加えます。
袋を鍋肌に当たらないように入れ、袋が水から出ていれば、かぶるくらいまで水を足します。
中火にかけ、沸いたら弱火にし、蓋をして10分加熱します。粗熱が取れたら袋を取り出して、保存容器に移して冷蔵庫で保存します。
※冷蔵で約5日間保存が可能です。
※ツナを取り出すときは、清潔な箸で必要分をほぐして取り出してください。
たまねぎは粗みじん切りにします。
パン2枚の片面にバターを塗ります。
1枚にマスタードを塗り、1/3量のツナを一口大程度の食べやすい大きさにほぐしながらのせます。ツナの上にたまねぎをのせてマヨネーズをかけます。
たまねぎを上にのせることで、加熱したときに辛みが抜けやすくなります。
もう片方のパンにはスライスチーズをのせます。トースターに並べ入れて3分焼き、一旦取り出してパンを重ね、再びトースターでこんがり焼き色がつくまで1分ほど焼きます。
軽く押さえて、半分に切ります。
豆のミネストローネ
「ミネストローネ」はトマト味のイメージがありますが、
イタリア語では「ごちゃ混ぜ」という意味で、野菜がたくさん入ったスープ全般のことを指します。
そんなミネストローネを、だしに煮干しを使って少し和風にアレンジ。
朝ごはんの定番である味噌汁にも通じる、ほっとする味わいに仕上げます。
また煮干しは煮ると小骨までやわらかくなって、そのまま食べることができます。
たっぷりの野菜と供に朝から手軽に魚を摂れるのもうれしいスープです。
仕込み上手のポイント
前日に野菜を切ってスープの素をつくっておけば、朝は水を足して温めるだけで、具だくさんで大満足なスープのでき上がり。
スープの素は一晩寝かせることで、具材の旨みが浸み出して、スープが美味しくなります。
材料
- 【スープの素:つくりやすい分量】
- 煮干し…6尾(10g)
- 白いんげん豆(水煮)…100g
- キャベツ…2枚(100g)
- たまねぎ…1/2個(100g)
- にんじん…1/3本(50g)
- セロリ…1/2本(50g)
- ミニトマト…8個(120g)
- にんにく…1/2かけ(3g)
- 水…2カップ
- ローリエ…1枚
- 塩…小さじ1
- 粗びき黒こしょう…少々
- 【当日朝の調理:2人分】
- 上記スープの素…1/2量
- 水…1カップ
- オリーブ油…少々
つくり方
煮干しは頭を取って半分に割き、内臓を取り除きます。
キャベツは2cm四方に、セロリ、たまねぎ、にんじんは1cm角に切ります。
にんにくは芯をとってつぶします。鍋に塩、こしょう以外の材料を入れて中火にかけます。
煮立ったらアクをとり、蓋をして弱火にして20分煮ます。
塩、こしょうを加えて調味します。
※冷蔵で約4日間保存が可能です。
冷凍であれば、1食分(1/4量)ずつ保存容器に分けて冷凍してください。
約1ヵ月保存が可能です。
鍋にスープの素と水を入れ、熱くなるまで温めます。
オリーブ油を仕上げに回しかけます。
高山さんの器選び
爽やかで朝らしい色合いの器を選びました。
パンをのせたリム皿は、やわらかな白がホットサンドのこんがりとした色を
引き立ててくれ、サンドイッチを盛りつけるのにもちょうどいい大きさ。
スープを入れたボウルは、ほんのりグリーンのようなグレーのようなニュアンスのある
とてもいい色だなと思って選びました。
控えめな色味なので、透明なスープもきれいに見せてくれます。
どちらの器もシンプルなかたちで和洋を問わず使えるので、
煮干しなど、少し和の要素もある料理を懐広く受け止めてくれるのがうれしいです。