管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ 2020 寒露
2020年10月公開
二十四節気は「寒露(かんろ)」を迎えました。
秋の長雨が終わり、本格的な秋が始まるのがこの頃。
本格的に農作物の収穫も始まるので、食卓が秋の味覚で彩られます。
素材の味を生かした旬の料理をお楽しみください。
寒露の献立
マグロの赤ワイン漬け
調理時間:15分
135kcal(1人分)
旬の「マグロ」をメインに使った
「マグロの赤ワイン漬け」は、日本酒にもワインにも合う一品。
口に入れるとふわっと赤ワインの風味が広がります。
クリームチーズや甘酢生姜などと一緒に食べると
クリーミーだったり、爽やかだったり、
それぞれ違った味わいを楽しめるのもポイントです。
手軽につくれるレシピなので、
いざというときの一品として重宝するはずです。
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材料:2人分
マグロ(赤身)サク
…180g
醤油…大さじ2
みりん…大さじ2
赤ワイン…大さじ2
クリームチーズ、甘酢生姜、
芽ネギ…好みで適宜
つくりかた
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1.
鍋に醤油、みりんを入れて中火にかけます。煮たったら10秒ほど加熱して火を止め、冷めたら赤ワインを加えます。
【ポイント】
醤油やみりんと一緒に煮てしまうと、赤ワインの風味が飛んでしまうので、赤ワインは後から加えます。 -
2.
マグロは5mm程度のそぎ切りにします。
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3.
1に2を入れ、軽く混ぜ合わせ、10分ほど漬けておきます。
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4.
器に盛り、好みでクリームチーズ、甘酢生姜、芽ネギを添えたら完成です。
栄養のまめ知識
•「マグロ」にはクロ、ミナミ、メバチ、ビンナガ、キハダなどの種類がありますが、一般には「クロマグロ (本マグロ)」を指します。クロマグロは天然物と養殖物があり、天然物は春先は日本海側、秋から冬にかけては津軽海峡沖で獲れるものが旬になります。
マグロの背中から側面にかけてを赤身、腹側が中トロ、腹部の中でも特に脂ののった部分が大トロになります。今回使った「赤身」はタンパク質を多く含み、魚の中ではトップクラスの含有量です。また細胞の酸化を防いで動脈硬化や血行障害を改善する「セレン」というミネラルが豊富に含まれているのも特徴。これから迎える寒さと、それによって起こる運動不足は動脈硬化をはじめとする血管系の病気のリスクにもなります。セレンの摂取と適度な運動で予防しましょう。
•「クロマグロ (本マグロ)」の切り身(サク)はスジの間隔が広く、均等に入っているものが良品です。表面がしっとりしていて、色が鮮やかなものが新鮮、黒い斑点が入ったものは避けましょう。
料理に使った器や道具
リムプレート 180 White
(2016/Teruhiro Yanagihara)
今回はワインに合わせるため、洋の雰囲気を意識しました。リムがあることでどこか上品に。マグロや添えたクリームチーズなどを小さな山になるように重ねることで盛りつけに緩急が生まれ、それぞれの食材の色味も引き立ちます。漬けにして深まったマグロの赤味が引き立つように色は白を選びました。
美才治 真澄(びさいじ ますみ)
管理栄養士 / フードコーディネーター
香川栄養専門学校(女子栄養大学短期大学部)卒業後、管理栄養士・荒牧麻子氏に師事。のちブラジル・バイーアへ料理留学。帰国後ヴィーガンカフェ “Cafe Eight”のフードディレクターとしてケータリング・商品開発の企画運営に携わる。 現在はフリーランスとして、企業、メディアに向けたメニュー提案及び調理&スタイリング、栄養相談、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動中。女子栄養大学生涯学習講師。
著書に「満たされスープ」(世界文化社)、「かわいい!カラフルお弁当」(女子栄養大学出版部)。監修を手がけたものに「ギャル曽根流 大食いHAPPYダイエット」「世田谷農家に教えてもらう本当においしい野菜の食べ方」(ともにマガジンハウス)ほか。「ELLE a table」「VOGUE」「anan」「Hanako」「Tarzan」など各誌でも活躍中。ちなみに「トルコトラベルブック」(東京地図出版)は、cotogoto店長・涌井との共著本。
HP:http://bisaijimasumi.com/