素材別 野菜 ごぼう
野趣溢れる独特の香りと、歯ごたえが美味しい根菜。
日本には平安時代頃に中国から薬草として伝わりましたが、
実は世界的には食べる地域はごくわずか。
中国では漢方薬として使われています。
食物繊維の量が野菜の中でも群を抜いて豊富。
栄養や香り、旨味は皮の周囲に含まれているため、
皮は剥かずに調理するのがおすすめです。
旬
秋から冬にかけてが旬で、12月にピークを迎えます。
通常よりはやい春に収穫された若いごぼうは「新ごぼう」と呼ばれ、
やわらかく、やさしい香りが特徴です。
栄養
現代人が不足しがちな食物繊維が
ごぼうには豊富に含まれています。
便通の改善に欠かせない不溶性と水溶性の食物繊維を
バランスよく含んでいるのも特徴。
不溶性は水を吸収して膨らみ、便のカサを増やす効果が、
水溶性は便をやわらかくする効果があります。
また、抗酸化作用のあるポリフェノールも豊富で、
がんや老化の防止に役立ちます。
色の薄い淡色野菜なので、ビタミンを豊富に含む
緑黄色野菜と組み合わせると、よりバランスのよい食事になります。
ごぼうといえばアクの強いイメージがありますが、
アクの成分こそがポリフェノールであるため、
栄養分が流れ出ない程度に、軽く水にさらすだけに留めるのが重要。
長時間水にさらすと、ごぼう特有の風味も損ねてしまいます。
また、多くの栄養が皮付近に含まれるため、
包丁の刃または背、あるいはタワシなどで
泥をしっかり落とし、皮は取り過ぎないようにしましょう。
選び方
直径約2cm程度の、まっすぐでヒビやシワのないものを選びます。
太すぎるものは、内部にできる空洞「す」が入っていることがあります。
泥つきを選んだほうが新鮮さを保てます。
主な切り方・下ごしらえ
保存方法
常温:△
冷蔵:○
冷凍:○
泥つきのものは、新聞紙に包んで、風通しのよい冷暗所で保存します。
根(細い方)を下にして立てておくと長持ちします。
洗ってあるものは、乾燥しないよう袋に入れて、冷蔵庫へ。
冷凍する場合は、食べやすい大きさに切って、さっと茹でてから
袋に入れて冷凍庫へ。