管理栄養士・美才治真澄さんに教わる、二十四節気の食べごろレシピ 2017 穀雨
2017年4月公開
二十四節気は、「穀雨(こくう)」になりました。
田畑を潤す、恵みの雨が降り注ぐ時季。
気付けば柔らかな春の日差しは、眩しい初夏のものに変わっていきます。
新しい生活の疲れが出やすい頃なので、
しっかりと栄養をとって、健やかに日々を過ごしたいですね。
穀雨の献立
きくらげのやわらか煮
調理時間:2時間
305kcal(全量)
旬のきくらげを使った、ごはんがすすむ佃煮です。
くったりやわらかくなるまで煮込むことで、
いつものコリコリした食感とは違ったきくらげを楽しめます。
刻んでごはんに混ぜ込んだり、お弁当のおかずにも。
冷蔵庫で10日ほど日持ちするので、常備菜におすすめです。
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材料:つくりやすい量
きくらげ…20g
(A)
鶏がらスープ…カップ2
しょうゆ…大さじ2と1/2
みりん…大さじ3
紹興酒…大さじ2
八角…2個
鷹の爪…2本
粉山椒…小さじ1/3
ごま油…小さじ1
クコの実…適宜
つくりかた
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1.
きくらげは水に30分ほどつけて十分に戻し、大きいものがあれば食べやすい大きさにちぎります。
【ポイント】
きくらげはしっかりと水で戻します。急ぎの時はぬるま湯につけましょう。 -
2.
鍋に(A)を入れて中火にかけます。煮立ったら1を加えて弱火にします。
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3.
落とし蓋をして、2時間ほどコトコトと煮込みます。
【ポイント】
煮込んでいる時に水気が少なくなってしまったら、水を適宜足して、箸でちぎれるくらいのやわらかさになるまで煮続けてください。
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4.
きくらげがやわらかくなり、汁気がなくなったら、ごま油をまわしかけて全体を混ぜます。器に盛り、彩りにクコの実を散らしたら完成です。
栄養のまめ知識
*きくらげは、鉄、カルシウムなどのミネラルが豊富な上に、カルシウムの吸収を促進するビタミンDも豊富に含まれています。便秘の改善や、腸内の有害物質を吸着して排出する
作用のある食物繊維も多く、常備して積極的に摂りたい食材です。
*きくらげは、しっかり乾燥していて色が黒いものを選びましょう。また、カビが生えないよう、密閉容器での保存がおすすめです。
*煮込み時間はきくらげの厚さや質によって変わってくるので、調整してください。肉厚の品種(裏側が白いアラゲきくらげ)の場合、やわらかくなるまで倍ほどの時間がかかってしまいます。通常のきくらげを使いましょう。
料理に使った器や道具
美才治 真澄(びさいじ ますみ)
管理栄養士 / フードコーディネーター
香川栄養専門学校(女子栄養大学短期大学部)卒業後、管理栄養士・荒牧麻子氏に師事。のちブラジル・バイーアへ料理留学。帰国後ヴィーガンカフェ “Cafe Eight”のフードディレクターとしてケータリング・商品開発の企画運営に携わる。 現在はフリーランスとして、企業、メディアに向けたメニュー提案及び調理&スタイリング、栄養相談、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動中。女子栄養大学生涯学習講師。
著書に「満たされスープ」(世界文化社)、「かわいい!カラフルお弁当」(女子栄養大学出版部)。監修を手がけたものに「ギャル曽根流 大食いHAPPYダイエット」「世田谷農家に教えてもらう本当においしい野菜の食べ方」(ともにマガジンハウス)ほか。「ELLE a table」「VOGUE」「anan」「Hanako」「Tarzan」など各誌でも活躍中。ちなみに「トルコトラベルブック」(東京地図出版)は、cotogoto店長・涌井との共著本。
HP:http://bisaijimasumi.com/